某大学の入試試験会場で、格好良いヒトを見つけた。
面影が、少しだけあの人に似ていたから、あたしの視界の中で、凄く目立っていたんだ。
が。
その人は、大変な天然で、
画用紙の端っこの、氏名記入欄にまで、派手に絵の具を塗ってしまったらしく…
(例えるなら、数学の答案用紙の名前の欄を、計算のメモに使い、提出したようなもの。)
回答を集めるときになって、アタシの部屋だけ、結構な騒ぎになった。
塗った色が、黒っぽい感じだったから、修正も難しいようで。
お偉い感じの人まで出てきて、騒然となった。
…個人的には楽しかったから、いいけど。
帰るの、遅くなったけど。

今度、
若し会ったら話し掛けてみよう…
迫力のある、大胆な絵を描くヒト。
どちらにしろ、気になる人物だ。

チャイ・コイ

2004年2月20日
チャイ・コイって、
ベトナム語で「果物」の意。
なんだって。

岩井志麻子さんの文章に、初めて出会った。
大好きな、中村うさぎ嬢の対談本に彼女が出ていて、興味が沸いた。
そこから、リンクした。
彼女の紡ぐ言葉は、漢字使いがお洒落な、洗練された、大人のオンナノヒトの色。ヒキコマレタ。…お話の中の、ベトナム人の青年に、主人公と一緒になって惹かれた。アタシも、彼に焦がれた。主人公も青年も、とても悲しい色をしていたから。
それは、作者も…?

「悲しみは悲しみのまま、流せばいい」

嗚呼なんて、臓腑をえぐる言葉。
そう。
悲しみを、わざわざ美化する必要は無いんだ、って。思った。
アタシは愚かだから、いつも悲しみの言い訳を、考えてしまう。
悲しみを肯定する物語は、甘酸っぱい色をしている。
果物が、朽ちていく様に。

ISBN:4120032809 単行本 岩井 志麻子 中央公論新社 ¥1,000
坂口安吾の、「白痴」…好き。

白痴になりたい。
疲れたと云う君の横で、唯、静かに微笑んでいる存在。
儚いようで、したたかに、自分の世界に住んでいるオンナノコになりたい。

N沼のチカラになれなかった。
…落ち込みやすい彼女と、一緒に落ち込んでどうする。
アタシには、人の愚痴を上手く聞いて、昇華してあげる術が無い。
そのくせ腹黒くて、人の顔色ばかりを窺う。
だけど、ね。その割りに、上手く人と関係出来ないのだよ。
なんて、醜悪なんでしょう。なんて、莫迦なのでしょう。
あまりに悲しい。
だから。
せめて。せめて純真な、白痴になれたら…
だって、どちらにしろ頭の中はスカスカなのだ。
今日から、受験を受ける為に八王子のホテルに入る…
予備校友達のN沼と一緒…修学旅行っぽい。
ちょっと、楽しみ。
ぶっちゃけ試験は、どおでも良い(駄目)。
納得いく絵が、描けたら良いのだけどな。
今日は暖かい風が吹いていて、季節が変化していく様を思い知った。

母が花瓶に生けた、梅の花が咲き始めた。
可憐な様子が、非道く愛しい。

バレンタインなので、と、
Y部さんがチョコレイトをくれた。
そう云えば、バレンタインだった。
去年はあの人にウケ狙いで、缶入りのすっぽんスウプをあげた…結果、大失敗でした。「不味かったよ」って、云われた…他に云うこと、あるだろ!ってゆーか、突っ込めよぉ(泣)と、思った。
でも今年は、忙しさにかまけて、すっかり忘れていた…
で。Y部さんに貰って、かなり浮かれた。
Y部さんは、
いつもパンクテイストのお洋服で可愛い。少し舌っ足らずで、でも、はっきりと自分の考えを話す。ふんわりと柔らかいタッチの絵を描く。
可愛いオンナノコ。大好きです。
きっと、ホワイトデーにお返ししよう。

プレゼントを贈ったり貰ったり、って行為、とても好き。
プレゼントを贈る側って、「相手に何を贈っても良い」という自由がある。だからプレゼントを贈るって云う行為は、大変な我侭なのだと思う。
貰う側は、勿論、貰ったものを自由にして良い自由がある。捨てても良いってこと。
つまり、プレゼントはその存在自体が我侭なんだ…そこが好き。
勿論、あげた物を素直に喜んで貰えるのが、一番良いんだけど。

あたしは物を貰ったら、その場で開けることにしている。
君の我侭、確かに受け取ったよ。
アリガトウ。
昨日、
初めて音楽レビューなるものを書いてみた。
自分の好きなものだから、どうしても自分だけの言葉で綴りたいと拘っていたら、まるで絵を描くみたいになりました。
絵の具を選ぶ様に、言葉を選んで。
自分整理の為には必要不可欠な作業だ、と。深く感じた。

閑話休題。
ストレスで、体調が狂う…生理周期とか。
2週間しか経ってないのに、来た。
怖い…
身体の中に飼っている、あたしのお月様が泣いています…
痛い。
だからチョコレイトを買った。
チョコレイトは精神安定剤なんだよって、昔、あの人が教えてくれた。
イタイイタイノ、トンデユケ。

「シンジケイト」

2004年2月11日
の意味を辞書で調べて、
「繋」みたいなニュアンスだって知った。
「DEEP SPEACE SHINDICATE」
深くて、おなかにズンと来る言葉。
ねぇ、
君と僕は、どんな色で繋がっているの?

世界は、
「無タイトル」のイントロから始まる。
宇宙を思わせる空間を演出しつつ、大きく広がりながら
「Mystical Glider(ALBUM MIX)」へ。
タイトル通り、風を切って空を舞うような感覚に陥る。個人的には、砂漠の景色。黄色い砂が見える。
晴れ渡った青い空を切り裂くように飛ぶ、白い飛行体。もしくは白い鳥。
…感情なんて本能なんだから、愛情なんて簡単なんじゃない?
「GROOVE WEAPON(ALBUM MIX)」は、
シェルピンク色。ライブが始まる前の、呉れ始めた風景と胸の昂揚感がリンクする。
「DEEP SPACE SYNDICATE」で、
紫色のグラデーションに抜けていく。
自分の身体が、真空管の中をもの凄い勢いで上昇していくような、
そんなイメージ。
「Vampier Circus」は、
赤い、サイレン。心臓。血液。
どこかノスタルジックな、激しいのに優しい雰囲気。煌く炎のように、溶けていく。
「surrealisme」は
コラージュ作品の様。次々に変化していく言葉と色が、
「simply red」で
ただ、赤く。
クリムゾン色の螺旋を描いて、ゆっくりと絡まり始める。
それが「raggle-taggle-revolver」で
極彩色に染まる。
熱帯ジャングルと、ネオン瞬く夜景が交互に光を放つ。
ベラドンナの可憐な花でさえ、グロテスクで陽気なカーニバルに乗せて。
「HIRAMEKI」のイントロから
散りばめられた、色とりどりの世界から成る光が、一方向に集まりだす。
段々眩しくなって、真っ白な世界へ。
白が暗転して、「HAVEN」。
闇に静かに降る雪。
瞼がだんだん重くなって、やがて穏やかな死の世界へ。
…「REVERSE」
走馬灯の景色の中を、めまぐるしく変わる色彩の中を、ゆっくりと漂う。
やがてその意識は、宇宙空間へ還ってゆく。
無限のループ。

La’cryma Christiによる、
レーベル立ち上げ第1弾&通算5枚目となるオリジナル・アルバム。
♪服用方法:音の絡みが非常に複雑な為、ボリュームをなるべく大きく、もしくはヘッドフォンで。聴くたびに新しい音が聴こえます。
♪効用:抗鬱効果、センチメンタリズム、起爆効果
♪注意:ヘヴィーローテーションで聴くと、中毒になります。
意味を探している。
描くこと、≠生きること。?描くこと=生きること。?

息をするくらい、描くことは大事。かつ、自然行為で。
でも。
手首を切るくらい、描くことは苦しくって、痛い。

何時の日か、君に、届くことがしたいんだ。
その手段を、これしか知らない。

ごめんね、
君に何をしてあげる術もないんだよ。
ただ、ただ、

あたしは「愛」の意味を知っている。
「愛」とは、肯定すること。
「感情なんて本能なんだから、愛情なんて簡単なんじゃない?」
…簡単だよ。
でも痛い。
あたしは生きる意味を知らない。
あたしが生きてるの、君の所為だよ。
今日の予備校、課題「人物着彩」時間は6時間。
要は、6時間で一枚(色塗りも)仕上げるっちゅーことです。時間短っ!
人物画なので、モデルさんが来ました。

…美人(うっとり)。
あたしの好みのど真ん中。ドキン。

そのお方は黒髪で、ぱっつんボブで、小柄で華奢。
目は切れ長で、まるで日本人形の如し。で、御座います。
そこはかとなく、マイコさんに似ているような…。ドキン。

そんなこんなで、リキ入れてガンガン描いた。
リタリン無しでこんなに集中するとは(笑)ってくらい必死。
白に焦げ茶交じりの背景に、椿を描き込んで和風な雰囲気に仕上げた。
椿は唯一資料無しで描ける花です…好きだぁ。
…しかし、花描くの苦手なくせに、選択が日本画科なのは如何なものか。まぁいいか。

とにかく充実。
久々に、気分が良いのだ。

家に帰ったら、憧れの御方から手紙が届いておりました。
タイに行ったらしい…
その前は、メキシコ行ったって云っていた。よく海外に行く人だ。しかも、あたしの行きたい国にリアルタイムで飛ぶ。羨ましい。…ってゆーか、こういうのって運命かい?
タイ…西原理恵子様の漫画を読んでから、気になって仕方がないんだぁ。
手紙に同封された写真は、彼と黄金の大仏が寄り添っていた。
今日は異国の香りのする、歌を抱いて眠ろう。
病院へ行く。
眠剤が無くなっちゃたからね。

片道1時間も掛かるけど、そこは居心地の良い空間。
心療内科だから、いつも癒し系の音楽がかかっていて。
待合室で、いつも眠りそうになる。

でも。今日はぼんやりとマイコさんのことを考えていた。
唐突に、彼女に会いたくなった。
マイコさん、
は。
華奢で、色白で、髪の毛黒くって、綺麗な。綺麗なオンナノコ。
同じ予備校に通っていたけど、夏を過ぎた辺りから頻繁に休みだして、秋頃にはぱったり来なくなった。
あたしもその頃、精神的にかなり参っていて
かなり予備校休んでいた時期だったから、
彼女と話しをしたりする余裕がなかった。
それでもおそらく、予備校で彼女と一番仲が良かったのは、あたしだ。
って云うかマイコさんは、人付き合いが下手だった。あたしより、下手だった。ぶっちゃけ、浮いていたし。可愛いから余計に、ね。
今更だけど、
若し口から出すことで、彼女の痛みが減ったのだとしたら、
若しお互いに、楽になれたのだとしたら、
いっぱい、お話したかったなぁ。と、思う。

多分、彼女はあたしと同じ種類の人間なんだよ。
例えば弱さとか、思考とか。
寧ろ、あたしなんかより全然繊細な人間だ。
彼女の描く絵は、繊細でやさしくて、綺麗で。羨ましいくらいに。

たまに、一緒に帰ったね。相合傘したりしたよね。
マイコさんの紫色のスカートが可愛くって、云ったら、お祖母ちゃんが作ってくれたんだって、嬉しそうに云っていた。
たまに、一緒に煙草を吸った。

今日はそんなことをとりとめも無く考えていた。
マイコさんに、リタリンを分けてあげたいな、と思った。
そしたら、また一緒に絵が描ける?

前回の診察で処方がストップになったリタリンを、また出して貰える事になった。依存性が強い薬らしく、お医者さんは慎重だ。
ねぇ。あたしは、まだ弱い。
自分管理の為、HPなどを作ることに致しました。日記なぞ書いてみたり。
…そもそも、今週の記憶が曖昧なのだ。自分が水曜日に何をしてたのか、どうしても思い出せない。火曜日に眠剤を2週間分イッキ飲みしたような気がするのですが、そのせいかな。…そのせいだな。
眠剤は、100錠単位で飲まないと致死量には至らない筈だから、死んだりはしない。別に自殺願望じゃない。寧ろ、生きたいし。
唯、何か救いが欲しかったんだ。
お薬は救ってくれないって、知っているけどさぁ。困ったね。

今日はよく晴れていて泣きそうでした。
予備校終わるころには呉れていて、
月が赤かったから、泣きそうでした。

明日病院に行こう。
眠剤、無くなってしまったから眠れなくて辛いのだ。

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